ありそうで無い菱目打の【逆刃バージョン】です。
アイデア次第で利用方法が沢山あるので、物作りの感性を刺激します。

【利用方法】
①厚い革を、菱目打で表面からだけ穴を開けると、菱目打の傾きにより、裏で穴がずれてしまう事があります。
【表面は通常菱目】で【裏面は逆刃菱目】で穴を開ける事で穴のずれを防ぎ、縫い目を表裏共に同じ縫い目にする事が出来ます。
②財布や鞄の縫い目を、真ん中で【左右対称】に出来ます。
作品に合わせた様々なアイデアでご利用下さい。

革手縫いの歴史は長く【菱型の穴にする理由】があります。
①手縫い時の力が対角線にかかる為、手縫いの力で革(素材)がちぎれにくい事。
(革手縫いは、ミシン縫いよりもはるかに力が掛かる為、耐久性はより強いとも言える。)
(ヨーロッパ目打ちも同じ原理です。)

②革手縫いは主に#0~#8迄の太い糸を使用します。
(ミシン縫いは、針と糸も細く、縫い目の構造が異なります。)
太い糸の為、当然針も太く、必要最低限の穴で、太い糸と太い針を通せる穴が必要となります。
革手縫いの長い歴史の中で、上記の条件を満たした、最も適した形状が菱型となりました。

下記が【特徴】です
①刃形状ついて
通常の菱目打ちの逆刃バージョンです。
穴が逆なので、縫い目も逆にする事が出来ます。
手縫いする時は、糸が交差する向きも逆にして下さい。

②打刻について
ピッチ(mm)と MADE IN JAPAN(OKA Factory製造品の証)を打刻しています。

③全体について
刃先から打刻部分まで、均一に焼き入れ加工を施しているので、曲がりや変形がありません。
黒コーティング処理で錆び防止としています。

④刃部分について
1刃、1刃、手作業で刃付けをした後、丹念に磨いています。
その為、抜群の切れ味を体感頂けます。
刃の角度と研磨による効果から、革から菱目打を抜きやすいので素材のダメージがありません。
刃付けをして直ぐの最高の状態で、刃部分を樹脂で保護(コーティング)して出荷しています。

⑤刃の角度について
刃の角度を可能な限り、急角度にしています。
開けた穴がシャープ菱形になり、手縫い独特の綺麗な縫い目になります。

⑥持ち手部分について
持ち手部分(60mm)に、アヤメ加工を施して滑り止めにしています。
指先が滑らないので、確実な作業が行えます。